迷わずGO!病院へ行くべきニキビ「10のサイン」

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病院に行くべきニキビ10のサイン

ニキビができたら病院に行くべき? あるいは、ニキビがどんな状態なら病院に行ったほうがいいの? 病院ではどんな治療が受けられる? そして、保険は適用されるの?

そんな疑問に、30年以上も医療に携わるベテラン総合内科医としてニキビ治療にも携わる武田 寿之(たけだ ひさゆき)先生が答えてくれました。

ニキビができたら病院に行くべきか?

白ニキビ・黒ニキビなど、皮脂の増加や古い角質で毛穴の出口を塞いでしまう「軽度のニキビ」の状態ならば、セルフケアで様子を見るのも良いです。ただし、以下にご紹介する「病院へ行くべきニキビ・10のサイン」のどれか1つにでも当てはまる場合は、病院に行くべきと言えるでしょう。

病院へ行くべきニキビ「10のサイン」

サイン1. 長年ニキビに悩まされている

ニキビの治癒と再発を繰り返す「ニキビループ」。このように、定期的にニキビができやすい体質の方、あるいは、肌環境が慢性的に悪化している場合には、セルフケアは難しいと判断しましょう。

武田先生「長年ニキビに悩まされている方は、早期にきちんとした医療を受ける事が大切ですね。実は、普段通りに洗顔や保湿を1〜2週間くらい続けても、ニキビが治りにくい場合は、すでに要注意です。」

サイン2 .大人ニキビができた

Tゾーンなどにできやすい思春期のニキビは、洗顔だけのケアでも、ある程度の予防・ケアが可能です。しかし、20代以降にできる大人ニキビは「治りにくく跡になりやすい」と言われています。

大人ニキビは、あごのラインや口まわりに出来やすいのが特徴。単なる皮脂分泌だけでなく、年齢によるターンオーバーの低下による角質の堆積(堅く、厚くなる)や、肌の乾燥、さらには生活習慣や食習慣など、複合的な要因が関係します。根本治療には、早めの受診が最適です。

武田先生「大人ニキビは、肌の乾燥やホルモンバランスの乱れも大きく関係します。思春期のニキビとメカニズムが違うので、生活習慣や食生活の見直しも重要です。」

サイン3.ニキビ以外の症状がある  

ニキビができるだけでなく、他に何らかの症状が出たら「他の病気のサイン」という可能性があるため、早めに病院を訪れるべきです。

具体的な症状の一例としましては、ニキビの他に、月経異常、肥満、多毛、などが起こる場合がありますが、その場合「多嚢胞性卵巣症候」(PCOS)という病気の疑いもあります。

武田先生「確かに、ニキビが何か別の病気のサインになっていることもあります。ニキビと共に気になる症状があれば、皮膚科はもちろん、念のために内科も訪ね、問診や検査を受けたほうがよろしいでしょう。」

サイン4.手の届かない場所にニキビができている

ニキビは、顔などの目立つ場所にだけできるわけではありません。背中などにできたニキビは、知らずに悪化させてしまう可能性が高いと考えられます。睡眠中に寝返りを打つことでこすれ、ニキビが潰れて、二次感染が起きる場合もあります。二次感染とは、ニキビ悪化の原因となるアクネ菌以外の細菌が侵入し、ニキビ以外の症状が出ることです。一例として、黄色ブドウ球菌やマラセチア菌が入り込みと、毛穴で炎症が起きる毛包炎になるケースがあります。

武田先生「手が届かず、見えにくい場所にできたニキビは、発見が遅れることも珍しくありません。また、セルフケアがしにくく、どんどん悪化する、ということがあります。」

サイン5.赤・黄色ニキビが発生している

赤ニキビは、ニキビの内部で炎症が起きている状態。さらに、黄色ニキビは炎症状態が進み、内部で膿が発生している状態です。

どちらもニキビが悪化している状態ですから、放っておくと危険。場合によっては、抗生物質などの処方が望ましいため、病院にかかりましょう。

武田先生「ニキビの経験は誰でもありますが、その程度によってはきちんとした医療を受ける事が大切です。赤みが増し、化膿してくるようでしたら、適切な治療を要する状態と言えます。」

サイン6. 食生活が偏りがち・生活習慣が乱れがち

食生活や生活習慣も、ニキビの発生や悪化に大きく関係します。ある程度ご自分で改善することも可能ですが、正しい知識に基づいていないと、ニキビがさらに悪化する原因となるのです。

食生活や生活習慣に詳しい医師に指導を仰げば、現在の食生活や生活習慣の問題点が客観的に把握できます。ニキビの発生や悪化を防ぐための、具体的で無理のない食事方法などを知ることは有益です。このような指導は、長期的に見れば大変良いニキビ対策にもなります。ニキビができやすく、なおかつご自分の食生活や生活習慣に自信のない方は、一度、皮膚科専門医や総合内科を受診すべきです。

武田先生「ニキビ予防やケアの観点からも、生活習慣が極めて大切。中でも食生活は、特に注意が必要です。食事の偏り、つまり日頃から油に富んだ食べ物を好む方は、その改善から始めなくてはいけません。ロースや霜降りの肉、揚げ物、天ぷら、フライドポテト…、また糖質の多い食べ物にも注意をしないと、皮脂の過剰分泌によりニキビが発生、あるいは悪化します。患者さんの問題点へ個々に対応致しますので、一度は医師へご相談頂きたいですね」

サイン7. ニキビ跡で悩んでいる 

ニキビがかなり進行すると、炎症のダメージが「真皮層」(表皮の下の層)にまで到達することがあります。このようにして残った肌の凹凸は、一般に「クレーター跡」と呼ばれます。肌の新陳代謝(ターンオーバー)でも元に戻らないケースもあるため、医師にご相談ください。

武田先生「間違ったセルフケアで、ニキビ跡がクレーター状になっているものなどは、素早く医療機関を訪ねて下さい。クレーター跡は、炎症による皮膚組織の破壊ですから、自己判断でのケアは難しく、おすすめできません。」

サイン8. 今すぐニキビを治したい

結婚式や就活など、人生の大切なイベントを控えている場合。そんな時にできてしまったニキビは、病院で効率よく治療するのが1番。確実にニキビを治療したい(美肌をキープしたい)時は、比較的軽度でも、病院を訪れたほうが賢明です。

武田先生「一度治癒したように見えても、すぐに再発する。これも、ニキビの特徴です。特に、大切なイベントなどを控えている方は、当日に再発したら大変ですよね。このような時は、前もって医療機関で治療し、医師の指示を仰いだほうが良いでしょう。なお当院では、美白・美肌にも効果が期待できるプラセンタ(保険外)なども補助的に追加することが可能です。」

サイン9. 自分の肌質が把握できていない

人は一般的に、思春期をピークに皮脂分泌量が多くなります。しかし、特に女性の場合、年齢を重ねるごとに乾燥肌に悩まされるケースも少なくありません。年齢によって肌質が変化する可能性は充分にあるのです。また、部位によって肌質が異なる混合肌の場合も、ニキビ対策がしにくいと考えられます。

肌質の把握を間違えると、かえってニキビを悪化させる可能があるため、心配な方は医師に診察してもらうことが確実です。

武田先生「肌質は年齢によっても変わっていきます。年代による肌の違いの認識も重要です。また、問題の原因が肌質よりも、生活習慣や食生活にある可能性も考慮してください。医師の指導でこちらを把握しておくことは、普段のセルフケアにとってもプラスです」

サイン10. すでにセルフケアで失敗している

「ニキビのセルフケアに何度も失敗している」という方は「間違ったケア」を実践している可能性が高いと考えられます。ニキビが治らないだけでなく、悪化させる危険性も高いです。また、先ほどご紹介したように、ニキビ以外の病気が隠れている可能性もあるでしょう。ぜひ1度、病院で見てもらいましょう。

武田先生「ご自分で軽率に判断を下し、セルフケアをおこなうのは危険なことも多いです。すぐに再発したり、ニキビ跡や色素が残る場合もあります。1人で悩まず、まずは医師にご相談ください。」

ニキビは保険治療できる?

ニキビは保険治療できます!

保険適用ニキビ治療には、保険が適用される治療と、自費治療の2つがあります。保険適用の場合には3割負担(*年齢によって負担比率が変わります) ですので、金額的にも比較的リーズナブルと考えられます。

一般的な診察内容

ニキビの一般的な診察としては、「問診」「検査」「ニキビの処置」「処方薬の説明」がおこなわれます。

ニキビが発生した時期、生活習慣や食習慣、体調などについて聞かれた後で、 ニキビの状態がひどい場合には検査も行われます。現在できているニキビに何らかの処置を施した方がいいと医師が判断した場合には「面ぽう圧出」などの処置が行われ、最後に処方される薬の説明があります。

武田先生「すでに医療機関を受診しているけれど、なかなか改善しない…。そんな心配をお持ちの方は、セカンドオピニオンとして他院を訪れて相談することも可能です。すでに受診されている医療機関の処方薬や治療方法から、適切な治療なのかを検証できます。薬を重複して出してしまわないために、すでに病院にかかっていることは、事前にお伝えください。」

病院で実施!保険適用のニキビ治療

病院で行われる保険適用のニキビ治療は「物理的にニキビを押し出す治療」と「薬による治療」の2つに分けられます。

1.面ぽう圧出

「面ぽう」とはニキビを意味します。「面ぽう圧出」はその名のとおり「ニキビの中身を押し出す治療法」です。皮脂や古い角質が毛穴に詰まると「白ニキビ」と呼ばれる状態になります。そのまま放置すると、空気に触れた皮脂が酸化して「黒ニキビ」へと変わり、さらに炎症が発生することで「赤ニキビ」「黄ニキビ」へと悪化します。 特に「黄ニキビ」は、皮脂ではなく毛穴の中に膿が溜まっている状態です。

面ぽう圧出では、皮膚を消毒した後、針などでニキビの先に小さな穴を開けます。そして、「コメドプッシャー」と呼ばれる専用器具を使い、中身を押し出します。

面ぽう圧出をおこなうと、ニキビの治りが早くなり悪化を防ぐことができるため、跡が残りにくくなる点もメリットです。

2.外用薬の処方

外用薬は、皮膚に直接用いる薬のことです。保険が適用される治療薬としては、レチノイド、イオウ製剤、抗菌軟膏薬(抗生物質)などがあります。

また、毛穴の詰まりを改善する薬が処方されることもあり、こちらは白ニキビや黒ニキビの予防・改善に効果的と考えられます。

武田先生「医療機関でのニキビ治療は、原則的に最初は外用剤です。白ニキビや黒ニキビが悪化して赤ニキビとなりますが、原因菌であるアクネ菌を殺菌する為に、抗菌剤入り軟膏が処方されます。アクアチム軟膏やローション(ニューキノロン系)、ダラシンTゲルやローション(リンコマイシン系)を使います。そもそもニキビは毛穴の詰まりです。それを取り除く、または詰まりにくくする薬としてディフェリンゲル、トレチノイン(保険外)があり、こちらはニキビ予防の点からも優れています。」

3.内服薬の処方

内服薬とは飲み薬のこと。軽度なニキビに処方されることがあるのはビタミン剤です。肌環境を良好に保つために、ビタミンCをはじめ、ビタミンB2、B6などといったビタミン剤が処方されます。

一方、ニキビの炎症が悪化している場合には、外用薬やビタミン剤と併せて「内服薬の抗生物質」が処方されます。

武田先生「外用薬だけでは効果が認められない、もしくは悪化し重症化しているようならば、抗菌剤の内服薬が必要です。クラリス、ルリッド(マクロライド系)やミノマイシン(テトラサイクリン系)を処方します。」

保険適用外のニキビ治療について

病院で行われるニキビ治療のすべてに保険が適用されるわけではありません。具体的には、ニキビ治療の範囲を超えた美肌目的、あるいはニキビ跡のケアでは、 保険適用外の自由診療となるケースが多いようです。

一例としては、薬剤を塗布することで、毛穴の詰まりや古い角質を溶かす「ケミカルピーリング」や、 微弱電流によってビタミンCなどの美容成分の、より深い浸透を狙う「イオン導入」などは保険適用外です。

このほか、面ぽう圧出で穴を開ける際、レーザーメスを使うと「レーザー治療」となり保険適用外になります。

保険適用外のニキビ治療は、美容皮膚科で実施されることが多いです。一般皮膚科は病気の治癒が目的ですが、美容皮膚科では、文字通り美容を追求した施術がメインとなります。

武田先生「保険適用外の治療としては、ケミカルピーリングやレーザーがあります。特にレーザー治療の場合は、適応は慎重でなければなりません。適切な治療法が選択可能な、信頼できる医師のもとで受診して頂きたいですね。」

ニキビの疑問!お医師さんに聞きました

病院でニキビ治療する場合には、やはり皮膚科でないとダメなんでしょうか?

武田先生「皮膚科専門医の先生へ相談したり、診察を受けることも肝要です。しかし、お近くに皮膚科が無い場合は、総合内科のある病院でも受診できますよ。」

病院でニキビを治療するメリットを教えてください。

武田先生「適切な治療法が検証できること。それから、正しいニキビ予防やケアのアドバイスが受けられることですね。私は“正しい生活習慣をつける事こそが一番大切”と考えます。」

先生は「食と生活習慣病」についても深い見識をお持ちです。ニキビができないように、日常生活ではどんなことに気をつけるべきでしょう?

武田先生「大原則は、なるべくオイリーさ(特に動物性脂質)を控え、低糖質な食事をすることです。さらに、各種ビタミン、食物繊維、ミネラルを良く摂取し、刺激の強い食事も避けましょう。過度の嗜好品(アルコール、タバコ、カフェイン)にも気をつけてください。それから、深夜の食事をしない事や、きちんと3回の食習慣も大切です。

ニキビを防ぐためには、このような正しい食生活をベースに、睡眠不足、過度なストレス、強い紫外線を浴びすぎない(戸外での遊びや運動後のお手入れ)、そして、年代による肌の変化の認識も重要です」

サプリメントやスキンケア化粧品(洗顔料など)の使用は、ニキビ予防やケアに効果的ですか?

武田先生「はい、良いと思います。普段の食事からだけでは摂取しにくいビタミンなどは、サプリメントを補助的に使用するのも良いでしょう。特にビタミンB群は重要で、またビタミンA、C、Eも不可欠です。もちろんサプリメントだけでなく、野菜ジュースやスムージーなど、工夫して摂取する事も一案です。このように、生活習慣を変える事は最優先。食事だけで完全にニキビは治りませんが、大きな要因である事にも違いはありません。

それから、洗顔や保湿も大切です。信頼できる品質の洗顔料やスキンケア化粧品を選んでください。ただし、先ほどのアドバイス通り、洗顔や保湿を1〜2週間位続けてもニキビが治りにくい場合は要注意です。皮膚科専門医の先生をはじめ、やはり我々総合内科医の意見も参考にして頂きたいと思います。私も、生活習慣病の予防的見地からのアドバイスをおこなっています。」

まとめ 

「10のサイン」に当てはまっていたら、面倒と思わずに、時間をとって病院へ行くのがベストです。

病院で行われるニキビ治療には健康保険が適用されるため、費用もリーズナブル。もちろん、処置の方法や処方される薬の数・種類によって費用は変わりますが、初診料、処方せん料、処置料、薬代を足しても、2,000円〜5,000円程度に収まることが多いです。

軽度のニキビであればセルフケアも可能ですが、ニキビは「できた時」ではなく「できる前」から予防ケアをはじめるのがベストです。日ごろから食習慣や生活習慣、そしてスキンケアに気を配り、「ニキビが発生しにくい状態」をキープしましょう。

【今回、ご協力頂いた武田先生】武田寿之院長

武田 寿之(たけだ ひさゆき) 院長

医療法人社団並正会・武田クリニックの院長(練馬区医師会所属)。総合内科としての知識を活かしてニキビの治療・相談もおこない、小児科、消化器科、外科、整形外科と広範な診療科目にも携わる、プライマリケアのベテラン総合臨床医です。気さくでユーモア溢れる人柄は、スタッフのみならず地域の方々からも慕われています。

近年では日本ソムリエ協会認定講師としてもご活躍され、豊富な知識を活かし「食と生活習慣病」の観点からも、アドバイスを実施しています。

1984年 防衛医科大学医学部卒業
1990年 東京都練馬区大泉学園町にて、武田クリニック開業
【クリニックURL】 http://a-beam.com/nerima-med/kikan/byoin/kobetsu_base.html?id=235

武田先生 ご協力いただきまして誠にありがとうございました!!

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長谷川 洵

長谷川 洵

ライター/化粧品会社勤務7年目・東京都生まれ。受注業務のプロフェッショナルとして、またビューティアドバイザーとして5年間実績を積んだ後、マーケティング・PR業務に携わる。幅広い化粧品の知識を生かし、現在、ヘアケアやメイク、サプリメントなど7ブランドのECサイト運営を行っている。趣味は海外旅行、ネイル、ゴルフ。

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